過敏性腸症候群

器質的疾患(がんや炎症性腸疾患)が無いにもかかわらず、腹痛や腹部膨満感、下痢や便秘を繰り返す疾患で、4つのタイプに分類されます。10~40歳代の若い方に多いですが、最近では中高年の方にもみられ、人口の10~20%にこれらの症状がみられるといわれています。ストレスによって症状が誘発され、おなか以外の不眠や頭痛、食欲低下などの症状が出ることもあります。

過敏性腸症候群のタイプ
下痢型:泥状便、水用便が多いタイプ、若い男性に多い。
便秘型:硬い便、コロコロ便が多いタイプ、女性に多い。
混合型:下痢と便秘を繰り返すタイプ。
ガス型:腹部が張り、ガスが多いタイプ

治療は規則正しい生活習慣と刺激の少ない食事と何といってもストレス解消が重要です。努力しすぎたり、心配しすぎたりせずに、リラックスした生活を心がけましょう。薬物治療には下痢や便秘などの症状に合わせた薬が使われ、最近では下痢型の治療として腸の過敏性を抑える薬も使われるようになりました。また、抗うつ薬が有効な方もいらっしゃいます。