苦痛の少ない大腸内視鏡検査

食の欧米化が進み、日本では大腸がんが大変に増えています。
大腸がんは非常に恐ろしい病気ですが、早期に発見し適切な治療を行えば、治りやすいがんでもあります。

早期発見には大腸内視鏡検査が必要です。しかし、大腸内視鏡検査は胃の内視鏡のようにただ挿入していけば、全大腸が観察できるというわけではありません。

大腸内視鏡検査は痛くてつらい、女性の方だとお産よりつらかったとおっしゃる方がいます。大腸は曲がりくねった臓器で、硬い管である内視鏡を屈曲が強いところで無理に押せば、腸は極度に伸び痛みを伴います。また、その走行パターンは人によって様々で、それを把握するため空気を注入しすぎては、お腹がはって苦しくなります。

苦痛なく行うには高度の技術が必要なのです。特に、屈曲が強い方、腸が長い方、癒着がある方では挿入方法による苦痛の差は顕著です。

無送気軸保持短縮法とは

無送気軸保持短縮法 イメージ図

無送気軸保持短縮法という挿入方法が苦痛をなくします。透明フードの使用により視野が確保されるので空気を入れなくてすみ、大腸は押して伸ばしてしまうのではなく、手前にたたみこむように縮め、曲がっている部分も軸を保ちながら真っ直ぐ内視鏡を進めていくので痛みがなく理想的な挿入法と考えられます。