便潜血検査

便潜血検査は、消化管出血の検査として行われています。化学的方法と免疫学的方法があり、免疫学的方法は大腸ガンのスクリーニング検査として広く普及しています。

化学的便潜血検査(オルトトリジン法・グアヤック法)陽性のときは上部および下部消化管出血が疑われます。食事や薬剤の影響を受けやすいので食事や投薬の制限が必要となります。検査前の3日間は食事制限が必要です。免疫学的便潜血検査(便ヘモグロビン検査)は、ヒトヘモグロビンに特異的に反応するため食事制限の必要はありません。胃液などにより変性したヘモグロビンには反応しないため、上部消化管(口腔、食道、胃、十二指腸)からの出血では陽性になりません。よって、免疫学的便潜血検査は下部消化管出血の検査として行われています。

なお、大腸ポリープや早期大腸がんでは陽性にならないことが多いので、これらの病気が心配な方は、内視鏡検査をお勧めします。